公開日:2026年7月27日  更新日:2026年7月27日

「障害者雇用と一般雇用って、結局なにが違うの?」
「自分はどっちで働くのが合っているんだろう......」
「そもそも自分は障害者雇用の対象になるの?」

就職や転職を考えるなかで、こんな疑問や不安を抱えていませんか。

障害者雇用と一般雇用には、応募条件・仕事内容・受けられる配慮など、いくつもの違いがあります。なかでも最も大きいのが、障害への配慮を受けながら働けるかどうかです。この違いを知らないまま選ぶと、「思っていた働き方と違った」というミスマッチが起こりかねません。

どちらにも向き・不向きがあります。この記事では両者の違いを基本・働き方・メリット/デメリットの観点から整理し、切り替え方法や相談できる支援機関まで解説します。自分に合った働き方を判断する材料がそろうはずです。

【この記事でわかること】

  • 障害者雇用と一般雇用の基本的な違い(応募条件・雇用形態・求人数など)
  • 勤務時間や仕事内容、受けられる配慮といった働き方の違い
  • 障害者雇用で働くメリットとデメリット・注意点
  • 一般雇用から障害者雇用へ切り替える方法
  • 就職・転職で相談できる支援機関

なお、障害者雇用を進めたい企業のご担当者様に向けても、後半で具体的な解決策をご紹介します。エスプールプラスでは「わーくはぴねす農園」を通じて、業務の割り当てから採用・定着支援まで、障害者雇用を支援しています。2026年5月末現在、全国62施設・750社以上の導入実績と約92%の定着率で、「適した業務が見つからない」「採用してもすぐ辞めてしまう」といった企業の課題解決を伴走サポートします。

障害者雇用とは?

障害者雇用とはの画像

「障害者雇用」という言葉は聞いたことがあっても、その中身まではよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

障害者雇用とは、障害のある方が障害への配慮を受けながら働けるように設けられた雇用の枠組みです。一般雇用とは別に「障害者雇用枠」が用意されており、企業は障害特性に応じた配慮を提供したうえで雇用します。

まずは、なぜこの仕組みがあるのか、そして誰が対象になるのかという基本から押さえていきましょう。

障害者雇用の目的

障害者雇用枠が存在する目的は、障害のある方が能力や特性を活かしながら、安定して働き続けられる環境をつくることにあります。

一般雇用の基準だけで採用が判断されると、障害のある方は体調や特性の面で不利になりやすく、働く機会を得にくいという課題がありました。そこで、障害への配慮を前提とした雇用の場を社会全体で広げるために、障害者雇用という仕組みが設けられています。

この取り組みは、働く側だけでなく社会にとっても意味のあるものとされています。具体的には、次のような目的があります。

  • 障害のある方が社会の一員として活躍し、経済的な自立につながる
  • 多様な人が働くことで、職場に新しい視点や柔軟な発想が生まれる
  • 「誰もが働ける社会」の実現に近づく

障害者雇用は単なる企業の義務ではなく、働く人・企業・社会の三者にとって価値のある仕組みだといえます。なお、この仕組みは「障害者雇用促進法」という法律に支えられていますが、制度の詳しい内容は後の章で解説します。

障害者雇用の対象になる人

障害者雇用枠で働くうえで、最初に確認しておきたいのが「自分は対象になるのか」という点です。

障害者雇用枠での応募や法定雇用率の算定対象となるのは、原則として障害者手帳を持っている方です。障害者雇用促進法にもとづく雇用率制度では、客観的な証明として手帳の所持が前提とされており、実際に障害がある人であっても、手帳がない場合は一般雇用として扱われます。

実際に障害がある人であっても、手帳がない場合は一般雇用として扱われます。

障害者手帳は、厚生労働省によると次の3種類の総称です。障害者手帳は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種の手帳を総称した一般的な呼称で、制度の根拠となる法律等はそれぞれ異なります。それぞれの対象は以下の通りです。

障害者雇用の対象者

  • 身体障害者手帳......視覚・聴覚・肢体不自由・内部障害など、身体の機能に一定以上の障害がある方が対象。等級は1〜6級(7級単独では交付されない)
  • 療育手帳......知的障害があると判定された方が対象。自治体により「愛の手帳」「みどりの手帳」など名称が異なる場合がある
  • 精神障害者保健福祉手帳......統合失調症やうつ病などの精神疾患がある方が対象。等級は1〜3級

ここで多くの方が気になるのが、発達障害の扱いです。発達障害やてんかんのある場合も、精神障害者保健福祉手帳の対象となります。また、発達障害のある方の中で知的障害も伴う場合には、療育手帳の対象となることもあります。

手帳を持っていることで利用しやすくなる制度もありますが、障害福祉サービスの利用可否は、サービスの種類や自治体の支給決定によって異なります。

障害者雇用と一般雇用の基本的な違い

障害者雇用と一般雇用の基本的な違いの画像

「障害者雇用と一般雇用は、具体的にどこが違うの?」と疑問に思う方は多いはずです。

両者の違いは、応募できる条件・雇用形態・求人数・障害の開示など、いくつかのポイントに分かれます。まずは全体像をつかめるよう、主な違いを一覧で整理しました。

項目 一般雇用 障害者雇用
応募条件 企業の条件を満たせば誰でも応募可能 原則として障害者手帳が必要
障害への配慮 合理的配慮 合理的配慮
雇用形態 正社員が中心 正社員〜契約社員まで幅がある
求人数 多い 一般雇用より少ない
障害の開示 開示しないのが一般的 開示して働く(オープン就労)
職場定着率 障害者雇用より低い傾向 高い傾向

この表をふまえて、それぞれの違いを順に見ていきましょう。

応募条件(障害者手帳の要否)

両者の最も基本的な違いは、応募できる人の条件です。

一般雇用は、企業が定める募集条件を満たしていれば、障害の有無に関係なく誰でも応募できます。一方で、障害者雇用枠に応募するには、原則として障害者手帳を持っていることが条件になります。障害者雇用枠で採用されるには障害者手帳を持っていることが条件で、身体・療育・精神の3種類のいずれかを持っていれば応募できます。なお、手帳を持っていても一般雇用枠での応募は可能です。

つまり、手帳を持っている方は「障害者雇用」と「一般雇用」のどちらにも応募できますが、手帳がない方が応募できるのは一般雇用のみ、という関係になります。「障害者雇用に興味はあるが手帳をまだ持っていない」という場合は、まず手帳の取得を検討するところからのスタートになります。

雇用形態・契約形態

「障害者雇用は契約社員ばかりなのでは?」と心配する方もいますが、実際にはさまざまな雇用形態があります。

厚生労働省の調査では、障害種別によって正社員の割合に差があることがわかっています。令和5年度の調査では、身体障害者の雇用形態は無期契約の正社員が53.2%、有期契約の正社員以外が24.6%などとなっています。一方で、精神障害者では無期契約の正社員が29.5%、有期契約の正社員以外が40.6%と、障害種別によって正社員比率に開きがあります。

傾向としては、次のような点が挙げられます。

  • 身体障害の方は正社員の割合が比較的高い
  • 知的・精神障害の方は、契約社員やパートなど有期雇用からスタートするケースが多い
  • 有期雇用でも、勤務実績に応じて正社員登用の道がある企業も増えている

一般雇用が正社員採用を中心とするのに対し、障害者雇用は正社員から短時間のパートまで幅が広いのが特徴です。障害者雇用では、契約社員やパート、アルバイトといった有期雇用契約からスタートすることが多いという傾向もあります。応募の際は、その求人が正社員なのか有期雇用なのか、登用制度があるかを確認しておくと安心です。

求人数・採用倍率

求人の選択肢の多さも、両者で異なるポイントです。

障害者雇用は、一般雇用に比べると求人の総数が少ない傾向にあります。障害者雇用は一般雇用よりも求人数が多くなく、一般雇用と比較すると自分に合った仕事を見つけるまで時間がかかる可能性があります。そのため、希望に合う求人を見つけるまでに時間がかかることもあります。

ただし、近年は状況が変わりつつあります。法定雇用率の引き上げにより、企業側の採用ニーズが高まっているためです。雇用率の引き上げに伴い、多くの企業で障害者雇用の求人数が底上げされており、これまで雇用の少なかった業界や中小企業でも採用が活発化し、求職者にとっては就職先の選択肢が増えています。また、求人の数だけではなく、事務職だけでなくエンジニアやクリエイティブ職など専門性を活かせる職域も拡大しています。

求人数自体は一般雇用より少ないものの、選択肢は年々広がっているといえます。

オープン就労とクローズ就労

障害者雇用と一般雇用を考えるうえで、もう一つ知っておきたいのが「障害を開示するかどうか」という選択です。これはオープン就労クローズ就労と呼ばれます。

  • オープン就労......障害があることを企業に開示して働く方法。障害者雇用枠はこちらにあたる
  • クローズ就労......障害があることを開示せずに働く方法。手帳を持つ方が一般雇用枠で働く場合などが該当する

オープン就労の場合は障害への配慮を受けやすい一方、クローズ就労は職種の選択肢が広がるという特徴があります。ただし、開示せずに働くと配慮が受けられないため、働き続けやすさには差が出ます。

実際、職場への定着率にも違いが表れています。

JEEDの調査では、就職後1年時点の定着率は、障害者求人が70.4%、一般求人で障害を開示した場合が49.9%、一般求人で障害を非開示にした場合が30.8%とされています。

オープン・クローズのどちらを選ぶかは、「配慮を優先したいか」「職種の幅を優先したいか」によって変わります。自分が何を大切にしたいかを軸に考えるとよいでしょう。

受けられるサポート・配慮の違い(合理的配慮)

働くうえでのサポート体制の手厚さも、オープン就労の特徴です。

企業は障害のある従業員に対して、合理的配慮の提供が義務づけられています。合理的配慮とは、障害のある方が働くうえでの支障を取り除くために、企業が過重な負担にならない範囲で行う調整のことです。具体的には、次のようなサポートが受けられます。

  • 定期的な面談で、仕事の悩みや体調について相談できる
  • ジョブコーチ(職場適応援助者)が職場に来て、仕事に慣れるまで支援する
  • 上司や同僚が障害について理解するための研修が行われることもある

実際、こうした配慮は多くの企業で実施されています。令和5年度の調査では、精神障害者への配慮として「短時間勤務等勤務時間の配慮」が行われているほか、発達障害者への配慮では「休暇を取得しやすくする、勤務中の休憩を認める等休養への配慮」が61.2%、「短時間勤務等勤務時間の配慮」が50.9%となっています。

一方のクローズ就労では、障害に対する配慮を求めることが難しいため、基本的に自立して働くことが前提となり、困ったときも自分で対処する場面が多くなります。「一人で抱え込まずに相談できる環境があるか」は、両者の働きやすさを分ける重要なポイントです。

なお、合理的配慮は企業の義務である一方、その内容は障害の状態や職場の状況によって一人ひとり異なります。どのような配慮が必要かは、障害者本人と企業がよく話し合って決めることが大切です

障害者雇用と一般雇用の働き方の違い

障害者雇用と一般雇用の働き方の違いの画像

「実際に働きはじめたら、どんな違いがあるの?」と気になる方も多いでしょう。

応募条件や雇用形態だけでなく、入社後の日々の働き方にも違いがあります。ここでは勤務時間・仕事内容・サポートの3つの観点で比較します。

項目 一般雇用 障害者雇用
勤務時間 フルタイムが基本 短時間勤務・時差出勤など調整しやすい
仕事内容 配属先の業務をこなす 体調や特性に合わせて調整される
サポート 基本は自分で対処 面談やジョブコーチなど支援がある

勤務時間・休みの取りやすさの違い

体調や通院に合わせて働けるかどうかは、両者で大きく異なります。

一般雇用は1日8時間のフルタイム勤務が基本で、勤務時間や出勤日数の調整は難しいことが多いです。一方、障害者雇用では、短時間勤務や時差出勤、在宅勤務など、体調に合わせた柔軟な働き方を相談しやすくなっています。

これは制度上の配慮としても定着しています。厚生労働省の合理的配慮指針事例集では、本人の希望を踏まえて短時間勤務を認める(その後状況に応じて労働時間を延長することも含む)、通院日には休暇を認める、通院休暇を設けるといった事例が、企業の規模・業種を問わず多く挙げられています。

通院や体調管理のために休みを取りやすい点は、障害のある方が安定して働き続けるうえで大きな支えになります。

仕事内容・任される業務の違い

任される仕事の決まり方も違います。

一般雇用では、配属先で必要とされる業務をこなすのが基本で、体調や特性に合わせて仕事を選ぶことは難しいのが一般的です。障害者雇用では、一人ひとりの得意・不得意や体調を考慮して、無理のない範囲で業務内容が設定されます。

たとえば、定型的な事務作業やデータ入力など集中力を活かせる仕事から始め、慣れてきたら徐々に幅を広げるといった進め方ができます。作業の工程を分けてもらう、難しい作業を減らすといった調整も相談しやすくなっています。

ただし、配慮の範囲で業務が組まれる分、任される仕事が限られやすいという側面もあります。この点はデメリットの章でも改めて触れます。

障害者雇用のメリット・デメリット

障害者雇用のメリット・デメリットの画像

障害者雇用で働くことを考えるとき、良い面だけでなく注意点も知っておきたいところです。障害者雇用には、配慮を受けられる安心感がある一方で、収入や仕事の幅に関する注意点もあります。それぞれを見ていきましょう。

障害者雇用のメリット

障害者雇用の最大のメリットは、障害をオープンにして配慮を受けながら働ける点です。具体的には次のような利点があります。

  • 障害への配慮を受けられる......勤務時間の調整や通院への配慮、業務内容の調整など、無理なく働ける環境が整いやすい
  • 定着しやすく長く働ける......サポート体制が整っているため、安定して働き続けやすい。前述のとおり、障害者求人の1年後定着率は一般求人より高い傾向がある
  • 就職への第一歩を踏み出しやすい......実務経験やスキルを問わない求人もあり、働いた経験が少ない方でも始めやすい

障害を開示して働けることで、周囲の理解が得られ、精神的な負担を抱え込まずに済むことも大きな利点です。障害者雇用を行っている企業は環境面でも意識面でも配慮を行っているところが多く、周囲からの理解も得やすいため、働きやすい環境といえます。

障害者雇用のデメリット・注意点

一方で、事前に知っておきたい注意点もあります。主に挙げられるのは、収入・職種・キャリアの3点です。

  • 収入が低くなる可能性がある......短時間勤務や補助的な業務が中心になりやすく、給与水準が一般雇用より低くなる傾向がある
  • 職種・仕事の幅が限られやすい......配慮の範囲で業務が組まれるため、希望する職種に就けないことがある
  • キャリアアップの機会が少ないこともある......企業によっては昇進・昇給の仕組みが十分でなく、成長を感じにくい場合がある

なお、こうしたデメリットは、必ずしも当てはまるものではなく、企業側の仕組み等によっても異なります。障害者雇用枠の中でも、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

一般雇用から障害者雇用への切り替えはできる?

一般雇用から障害者雇用への切り替え方法の画像

一般雇用で働きながら体調や仕事の負担に悩み、障害者雇用への切り替えを考える方もいます。障害者手帳を取得している場合、一般雇用から障害者雇用に切り替えることは可能です。方法は大きく2つあります。

  • 今の会社で切り替える......勤務先に障害を開示し、障害者雇用枠への変更を相談する(会社に障害者雇用枠があることが前提)
  • 転職して切り替える......障害者雇用の求人に応募して別の会社へ移る。ハローワークや就労移行支援、障害者専門の転職エージェントを活用できる

前提となるのが障害者手帳の取得です。まだ持っていない場合は申請から始めます。精神障害者保健福祉手帳は初診から6か月以降でないと申請できないため、取得にはある程度の期間がかかります。判断に迷うときは、主治医や支援機関に相談しながら進めるとよいでしょう。

注意したいのは、切り替えで待遇が変わる可能性です。配慮を受けやすくなる一方、職種や収入が変化することもあります。「配慮を取るか、収入を取るか」を整理し、何を優先したいかを軸に判断することが大切です。

障害者雇用に関わる制度

障害者雇用に関わる制度の画像

障害者雇用は、いくつかの法律や制度に支えられています。仕組みの背景を知っておくと、なぜ配慮が受けられるのか、なぜ企業が障害者を積極的に採用するのかが理解しやすくなります。ここでは押さえておきたい3つを紹介します。

障害者雇用促進法が定めるルール

障害者雇用の土台となっているのが「障害者雇用促進法(障害者の雇用の促進等に関する法律)」です。この法律は、障害のある方の職業の安定と自立を図ることを目的としています。

具体的には、企業に対する障害者の雇用義務、障害を理由とした差別の禁止、合理的配慮の提供義務などが定められています。この法律のもとで雇用義務の対象は段階的に拡大され、1976年に身体障害者、1998年に知的障害者、2018年に精神障害者が加わりました。

障害者雇用率制度と法定雇用率の引き上げ(2.5%→2.7%)

障害者雇用促進法のなかでも中心となるのが、障害者雇用率制度です。企業や自治体に対し、従業員数に応じた一定割合以上の障害者を雇用するよう義務づける制度で、その割合を「法定雇用率」といいます。

法定雇用率は段階的に引き上げられています。

民間企業の法定雇用率は、2024年4月に2.5%へ引き上げられ、2026年7月1日からは2.7%となりました。これにより、従業員37.5人以上の民間企業が障害者雇用義務の対象となっています。

法定雇用率の引き上げは、求職者にとっては追い風になります。企業の採用ニーズが高まることで、障害者雇用の求人が増える傾向にあるためです。

合理的配慮として企業に求められること

合理的配慮の例の画像

障害者雇用促進法では、企業に対して合理的配慮の提供を義務づけています。合理的配慮とは、障害のある方が働くうえでの支障を、過重な負担にならない範囲で取り除くための調整のことです。

合理的配慮の例

  • 肢体不自由の方に向けて、机の高さを調整したり通路の段差をなくしたりする
  • 知的障害の方に向けて、図やイラストを使ったわかりやすい業務マニュアルを用意する
  • 精神・発達障害の方に向けて、通院に配慮した勤務時間の調整や、静かに休憩できる場所を用意する

合理的配慮の具体的な内容は、障害の状態や職場の状況によって一人ひとり異なるため、障害者本人と事業主がよく話し合ったうえで決めることが重要だとされています。配慮は「特別扱い」ではなく、障害の有無にかかわらず同じように働ける環境を整えるためのものです。

障害者雇用で働くために相談できる支援機関

障害者雇用で働くために相談できる支援機関の画像

障害者雇用での就職を考えるとき、一人で進める必要はありません。専門の支援機関を活用することで、自分に合った求人探しや、働き続けるためのサポートを受けられます。代表的な相談先を紹介します。

ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)は、厚生労働省が運営する公的な職業紹介機関です。障害の有無を問わず誰でも利用でき、障害者専門の窓口で求人紹介や職業相談が受けられます。

障害者専門窓口では、専門の職員が障害の状況や適性、希望職種に応じて求人を紹介してくれます。障害者雇用枠だけでなく一般枠の求人にも応募でき、その人に合った求人の開拓や面接への同行など、きめ細かな支援が受けられます。無料で利用でき、求人数が多いため、就職活動の最初の窓口として適しています。

地域障害者職業センター

地域障害者職業センターは、より専門的な職業リハビリテーションを行う機関です。独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営し、各都道府県に最低1か所ずつ設置されています。

ここでは、障害者一人ひとりに対する職業評価や職業指導、職業準備訓練、職場適応に関する助言などを行っています。「自分にどんな仕事が向いているか分からない」「働く準備を整えたい」という段階の方に向いています。ジョブコーチ(職場適応援助者)による支援も、この機関が担っています。

就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、一般就労を目指す方が、就職に必要なスキルを身につけるための福祉サービスです。障害者総合支援法に基づくサービスとして位置づけられ、パソコン操作やビジネスマナーなど、利用者の希望に合わせたプログラムで訓練を受けられます。

特徴は、就職活動に加えて、就職後の定着支援も受けられる点です。職業訓練から就職活動支援、就職後の職場定着サポートまで行い、生活リズムや体調管理を学ぶプログラムもあります。働くことに不安がある方が、焦らず準備を進められる場といえます。なお、収入の状況によっては月々の利用料が発生しますが、多くの方は自己負担なく利用しています。

障がい者雇用支援サービスのエスプールプラス

障がい者雇用支援サービスのエスプールプラスの画像

ここまで、障害者雇用と一般雇用の違いや、働く側の視点を中心に解説してきました。一方で、求職者が不安に感じる「求人が少ない」「配慮を受けられるか」「長く働き続けられるか」といった点は、企業側にとっては解決すべき採用・定着の課題でもあります。

特に、初めて障害者雇用に取り組む企業からは、次のような悩みがよく聞かれます。

  • 障害のある方に任せられる仕事を社内に用意できない(業務の割り当てが難しい)
  • 採用できても定着せず、早期に離職してしまう

こうした課題を解決するサービスのひとつが、エスプールプラスが運営する農園型障がい者雇用支援サービス「わーくはぴねす農園」です。わーくはぴねす農園は、企業が貸し農園を通じて雇用を行える仕組みです。

既存部署だけでは業務設計が難しい場合でも、企業が雇用主として関与しながら、農園での業務を通じて障がいのある方が安定して働ける環境づくりを進められます。

わーくはぴねす農園では、企業が雇用主として障がいのある方と関わり続けることを前提に、農園での業務設計や就業環境づくりを支援しています。既存部署だけでは業務設計が難しい場合でも、企業の主体的な雇用責任のもとで、安定した就業機会をつくりやすい点が特徴です。

実績も豊富です。わーくはぴねす農園は2026年5月末現在、ご利用企業750社以上、障害者の雇用創出数5,200名以上、雇用継続率92%以上を実現しています。働きやすい環境を整えることで、求職者が求める「安定して長く働ける場」と、企業が求める「定着する雇用」の両方をかなえています。

障害者雇用の進め方に悩む企業のご担当者様は、資料請求やお問い合わせから具体的な解決策を確認できます。

サービス資料を無料でダウンロード
お問い合わせ・無料相談はこちら

障害者雇用と一般雇用の違いに関するよくある質問

障害者雇用と一般雇用の違いに関するよくある質問の画像

Q.障害者雇用枠と一般枠の違いは何ですか?

最も大きな違いは、障害への配慮を受けられるかどうかと、応募に障害者手帳が必要かどうかです。障害者枠は手帳を持つ方が対象で、合理的配慮を受けながら働けます。

一般雇用でも、障害を開示して必要な配慮を申し出た場合は、合理的配慮の対象になります。ただし、障害を開示せずに働くクローズ就労では、企業側が障害特性を把握できないため、配慮を受けにくくなる点に注意が必要です。

求人数や給与水準は一般枠のほうが高い傾向がある一方、職場への定着率は障害者枠のほうが高い傾向があります。

Q.障害者雇用の欠点(デメリット)は何ですか?

主に、収入・職種・キャリアの3点が挙げられます。短時間勤務や補助的な業務が中心になりやすいため給与が低くなる傾向があり、配慮の範囲で業務が組まれることで職種の選択肢が限られることもあります。また、企業によっては昇進・昇給の機会が少ない場合もあります。ただし、正社員登用のある企業を選ぶなど、条件次第で改善できる余地もあります。

Q.パーキンソン病は障害者手帳の対象になりますか?

対象になる可能性があります。パーキンソン病は、身体障害者手帳の交付対象となる「肢体不自由」に該当します。手帳を取得すれば障害者雇用枠での就労も可能になります。ただし、身体障害者の認定は原則として障害が固定していることが前提となっており、症状が変動するパーキンソン病の場合は認定されないこともあるといわれています。取得を検討する際は、主治医や市区町村の窓口に相談するとよいでしょう。

Q.障害者雇用は給料が低いって本当ですか?

一般雇用と比べると、低い傾向があるのは事実です。厚生労働省の調査では、障害者の月額平均賃金は身体障害者が23万5,000円、知的障害者が13万7,000円で、一般労働者(男性35万9,000円、女性26万2,600円)とは差があります。ただしこれは、短時間勤務や契約社員の割合が高いこと、職種が偏りやすいことが要因です。フルタイム勤務や正社員登用によって、収入を高めていくことも可能です。

まとめ|障害者雇用と一般雇用の違いを正しく理解するために

障害者雇用と一般雇用は、応募条件・働き方・受けられる配慮など、さまざまな点で異なります。記事の要点を整理します。

【この記事の要点】

  • 障害者雇用と一般雇用の最も大きな違いは、障害への配慮を受けながら働けるかどうか
  • 障害者雇用は安定して長く働けるメリットがある一方、収入や職種の幅に注意点がある
  • 大切なのは、自分が何を優先したいか(配慮・収入・職種など)を軸に働き方を選ぶこと

配慮を受けて長く働きたいのか、職種や収入の幅を重視したいのか。迷ったときは、ハローワークや就労移行支援などの支援機関に相談することで、自分に合った選択が見えてきます。一人で抱え込まず、まずは身近な相談先に話してみることをおすすめします。

そして、障害者雇用は働く人だけの課題ではありません。求職者が安心して働ける環境をつくることは、企業にとっても定着率の向上や人材確保につながります。

障害者雇用の推進にお悩みの企業のご担当者様は、エスプールプラスの農園型障がい者雇用支援サービス「わーくはぴねす農園」をご検討ください。2026年5月末現在、ご利用企業750社以上、障害者の雇用創出数5,200名以上、雇用継続率92%以上の実績を実現しています。「任せられる業務がない」「採用しても定着しない」といった課題の解決を伴走サポートします。まずは資料請求・お問い合わせからお気軽にご相談ください。

サービス資料を無料でダウンロード
お問い合わせ・無料相談はこちら

写真:岡本 暁
記事監修|岡本 暁(おかもと あきら)
株式会社エスプールプラス 事業本部 経営企画室 室長
創業三期目の株式会社エスプールに入社。 2014年より株式会社エスプールプラスにジョイン。 農園運営部門の責任者、障がい者の就労支援部門の責任者を経て、 現在は経営企画室の室長として行政、福祉関係者と関わり、 当社理念(一人でも多くの障がい者雇用を創出し、社会に貢献する)の実現に向けた活動に専念。