ヘルプマークは、「援助や配慮を必要としているものの外見からは分からない方々が、援助が必要だと周囲の方に意思表示できるマーク」です。赤地をベースに白い十字架とハートマークが描かれており、外見からは分からないが、困ったときに援助や配慮が欲しいことを周囲に伝えたい際に役立ちます。
近年では、活用する方が徐々に増え始め、さまざまな場所で見かけることも多いのではないでしょうか。ヘルプマークがどういうものかを知ることは、援助や配慮の必要を本人が意思表示できるだけではなく、見かけた側がどのような行動を取るのが適切かを正しく知ることにも繋がります。
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方は、障害の有無が外見から分からないため、援助や配慮が必要なことを周囲から理解されにくい場合が多々あります。同様に、妊娠初期の方や発達障害、精神障害、知的障害のある方なども外見からは判断がつきにくいケースが多いです。
ヘルプマークは、そのような方々が、体調の急変時や災害時に適切な対応を受けられるように導入されました。ヘルプマークを付けた方を見かけた際は、公共交通機関などで席を譲るなどの配慮や、困っている場合には援助をするなどの周囲の協力が求められます。
ヘルプマークには、片面に貼付できるシールが付属しています。このシールに、緊急連絡先や支援が必要なタイミング、配慮してほしい内容を記入し、バッグなど人目に付きやすい箇所に装着するのが一般的です。
あらかじめシールに必要事項の記入があれば、体調不良時や災害時に周囲が取るべき適切な行動がすぐに分かります。緊急連絡先や支援内容をヘルプマークに記載しておくことは、取り付ける本人が援助を受けやすくなるだけではなく、援助や配慮にあたる周囲への思いやりでもあるのです。
外見からは分からない障害や病気のある方、または妊娠している方などは、公共交通機関で優先席に座っていても周囲からの理解を得られない場合があります。その際、目の付きやすい箇所にヘルプマークを装着しておけば、優先席を利用しなければならない事情があることを周囲に伝えやすくなるのが利点です。
万が一突然体調が悪くなった場合、外見からは分からない障害のある方は、助けを自ら要求できないかもしれません。このようなとき、ヘルプマークを目立つ場所に付けておけば、周囲の方が見つけて適切な援助をするのに役立てられます。体調不良時にしてほしい対応や連絡して欲しい場所などを、裏面に記載しておくとよいでしょう。
予期せずやってくる自然災害などの際、パニックになってしまったり正しい判断ができなくなってしまったりする方にとっても、ヘルプマークは便利です。裏面に特性や支援方法などを記入しておけば、自力での避難が困難でも、周囲の支援を受けながら安全に避難しやすくなります。
その他、必要なシーンで本人と意思の疎通ができない場合などの緊急時に、周囲の方々の支援や適切な対処を受けるためにヘルプマークを装着しておくのもひとつです。本人の名前や援助・配慮してほしい内容など、ヘルプマークにあらかじめ記入すれば、スムーズな支援が得られやすくなります。
ヘルプマークは、お住まいの都道府県の配布場所から入手できます。自治体により郵便による送付が行われているところと、いないところがありますので、場合によっては、お住まいの都道府県の窓口に足を運ぶ必要があります。受取の際、基本的には障害者手帳や書類を提出する必要はありませんが、自治体によって対応が異なりますので事前に確認することをおすすめします。
ヘルプマークの配布場所については、各都道府県のホームページからお問い合わせできます。ヘルプマークが必要な方は、お問い合わせしてみましょう。
住んでいる場所でヘルプカードの配布がない、配布場所が遠方など、ヘルプマークを入手できない場合には、自分で作成が可能です。ヘルプマークのガイドラインに沿って、色や縮尺を厳守しながら作成してください。なかには郵送対応をしている自治体もあるため、ご希望の方は各都道府県にお問い合わせください。また、画像をダウンロードしてすみやかに作成できる場合もあります。
日常での特別な支援は不要なものの、緊急時や災害時には助けて欲しいという意思表示をしたい方向けに便利なのが「ヘルプカード」です。目立つ箇所にヘルプマークを付け続けることに抵抗を感じる方は、ヘルプカードを手帳などに収納しておきましょう。
ヘルプカードには、ヘルプマークと同様に緊急連絡先や必要な支援内容を記載できます。個人情報を書いて人目に触れやすい場所に装着するストラップ式のヘルプマークとは違い、ヘルプカードは手帳やバッグなどに収納しておけるのが魅力です。
ヘルプカードは、ヘルプマークの配布がない自治体でも作成や配布がされているケースがあります。どちらか一方の使用か2つを併用するか、環境や用途に合わせて検討してみてください。
ヘルプマークは、外見からは分からない障害や疾患などを持つ方が、援助や配慮を受ける意思表示ができるマークです。
障がいのある方は、ヘルプマークの装着により、助けが必要な方が適切な援助や配慮を受けやすくなります。一方、周囲の方は、ヘルプマークを付けた方を見かけた場合、体調が悪そうであれば声かけや援助をする、公共交通機関で席を譲るなど、思いやりのある行動が求められます。
ヘルプマークをつける方が増えるにつれ、ヘルプマークの認知度はさらに向上、社会へ浸透し、障害や特性のある方々にとってやさしい社会における1つのツールとして定着していくでしょう。
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