高年齢者雇用安定法の改正について

少子高齢化が急速に進展し人口が減少する中で、経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境の整備を目的として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の一部が改正され、2021年4月1日から施行されます。
今回の改正は、70歳までの就業機会の確保について、多様な選択肢を法制度上整え、事業主としていずれかの措置を制度化する努力義務を設けるものです。

今回の改正では、「65歳までの雇用機会確保」から「70歳までの就業機会確保」という内容に変わっていくことになります。
現行制度と改正内容のポイントは、以下の通りです。

    <現行制度>
    事業主に対して、65歳までの雇用機会を確保するため、以下の高年齢者雇用確保措置のいずれかを講ずることを義務付けています。
  • 65歳まで定年引上げ
  • 65歳までの継続雇用制度の導入
  • 定年廃止

  • ※平成25年3月31日までに継続雇用制度の対象者を限定する基準を労使協定で設けている場合、経過措置が認められています。
    2022年3月31日までは63歳以上の人に対して、2025年3月31日までは64歳以上の人に対して、
    継続雇用の対象者を限定する基準を適用することができます。
    <改正内容>
    事業主に対して、65歳から70歳までの就業機会を確保するため、高年齢者就業確保措置として、以下のいずれかの措置を講ずる努力義務を設けています。
  • 70歳までの定年引上げ
  • 70歳までの継続雇用制度の導入
  • 定年廃止
  • 高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
  • 高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に事業主が実施する社会貢献事業に従事できる制度の導入

法改正に伴い、求められる対応や確認事項

改正内容は、努力義務となっているため罰則は発生しないものの指導対象となるため、「雇用契約」・「就業規則」・「給与制度」・「退職金制度」・「役職定年制」等の見直しが必要になってくると考えられます。
一方で、65歳超雇用推進助成金制度も確認することも必要になってきます。助成金は、高年齢者が意欲と能力のある限り年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会を実現するため、65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備等、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して助成するものであり、次の3コースで構成されています。

1.65歳超継続雇用促進コース

2.高年齢者評価制度等雇用管理改善コース

3.高年齢者無期雇用転換コース

厚生労働省が公開している資料全体については、以下のリンクよりご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139692.html


法改正の内容や国の支援策については、順次公開されていく予定です。