厚生労働省は、令和3年6月1日現在の障害者雇用状況の集計結果を発表しました。
民間企業における今回の集計結果の主なポイントは以下の通りです。
今回から民間企業においては、新たに43.5人以上45.5人未満の企業が報告対象となりました。今回の集計結果を見ると、障害者雇用者数は597,786.0人となり、前年比3.4%増(19,494.0人増加)で18年連続過去最高となりました。コロナ禍での影響もありながらSDGsやダイバーシティ&インクルージョンの促進を背景に、企業の障害者雇用は進められている状況がわかります。
企業規模区分別で見てみると、障害者雇用数、実雇用率ともに全ての企業規模で前年比より増加しました。また、1000人以上の企業規模で法定雇用率を上回る結果となりました。
厚生労働省が公開している資料全体については、以下のリンクよりご覧ください。
令和3年 障害者雇用状況の集計結果(厚生労働省)
障害者雇用者数は、全ての企業規模で前年より増加したものの、法定雇用率を上回っていた企業規模は1,000人以上のみでした。また、法定雇用率の達成企業は、全ての企業規模区分で前年より減少しました。
障害者雇用を推進していくことで、雇用者数は増加しているが、法定雇用率の引き上げに対してはまだまだ改善の余地が残されています。
産業別にみると、障害者雇用者数は「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」、「複合サービス事業」以外の全ての業種で前年より増加しました。また、実雇用率においては、「医療、福祉」で2.85%、「農、林、漁業」で2.34%、「電気・ガス・熱供給・水道業」で2.34%、「生活関連サービス業、娯楽業」で2.34%と、4業種が法定雇用率を上回っていました。
令和3年の法定雇用率未達成企業は56,618社(企業数全体の53.0%)でした。そのうち、不足数が0.5人か1人である企業が63.9%と過半数を占めていました。また、1人も雇用をしていない企業は32,644社であり、未達成企業に占める割合は57.7%という結果でした。
コロナ禍により、働き方の変化もあるなかで、障害者雇用においても変化が必要になってきています。雇用方法の見直しはもちろん、職場における障害者に対する理解の促進や労働環境の整備など、受け入れる側の体制を整える努力が求められていきます。
また、2021年5月に障害者差別解消法が改正されたことにより、合理的配慮の提供が法的義務となります。そのため、雇用義務を担うだけでなく、より一層の障害者への理解は必要になってきます。
障害者雇用を推進していくことによって、障害者への合理的配慮について本質的な理解をし、事業に結びつけることができるようになり、更なる企業価値向上を図っていくことが必要になります。
2021年3月1日に法定雇用率が2.3%に引き上げられ、2023年にはさらに引き上がる可能性もあるため、今後も企業の障がい者雇用はより一層進むことが見込まれます。
すでに障害者雇用に取り組んでいる企業では、今までと同じ方法では新規で障害者採用を行うことが難しいといった声も聞きます。
障がい者雇用を進めたい、業務の創出が難しいという場合には、こちらからご連絡ください。
コロナ禍により、働き方の変化もあるなかで、障害者雇用においても変化が必要になってきています。雇用方法の見直しはもちろん、職場における障害者に対する理解の促進や労働環境の整備など、受け入れる側の体制を整える努力が求められていきます。
また、障害者差別解消法が改正され、令和6年(2024年4月)より、企業による合理的配慮の提供が法的義務となります。そのため、雇用義務を担うだけでなく、より一層の障害者への理解は必要になってきます。
詳細は「合理的配慮とは?具体例や障害者手帳との関係を分かりやすく解説します。」をご確認ください。
障害者雇用を推進していくことによって、障害者への合理的配慮について本質的な理解をし、事業に結びつけることができるようになり、更なる企業価値向上を図っていくことが必要になります。
年度ごとに障害者雇用状況の集計結果をまとめています。
令和4年障害者雇用状況の集計結果について
令和2年障害者雇用状況の集計結果について
令和2年障害者雇用状況の結果に関する見解