公開日:2021年7月12日  更新日:2026年6月19日

「2026年7月から法定雇用率が2.7%に引き上げられたけど、自社では障害者雇用をどう進めればいいのか...」
「助成金が使えると聞いたけど、種類が多すぎてどれを申請すればいいかわからない」
「うちは中小企業だけど、本当にもらえるの?一人当たりいくら受給できる?」

このような悩みを抱える人事担当者の方は少なくありません。

障害者雇用の助成金は、適切に活用すれば一人当たり最大240万円(中小企業・重度障がい者の場合)の支給を受けられる、企業の人件費負担を大きく軽減する制度です。しかし、助成金は10種類以上あり、それぞれ受給条件・申請窓口・支給額が異なるため、自社に合った制度を見極めるのは簡単ではありません。

助成金を活用する際は、制度の活用だけでなく、「業務の割り当て」や「採用」「定着」まで見据えた雇用体制づくりも重要です。エスプールプラスの企業向け貸し農園「わーくはぴねす農園」は、障がい者が活躍できる環境づくりから、採用・定着まで各段階で企業に伴走し、定着率92%を実現しています。サービス資料の請求も可能ですので、まずはお問い合わせください。

この記事でわかること

  • 障害者雇用で活用できる助成金の全種類と受給額
  • 一人当たりいくら支給されるのかの具体的な金額
  • 個人事業主・アルバイト雇用でも受給できるかの対象範囲
  • 申請から受給までの5ステップとよくある失敗パターン
  • 2026年7月の法定雇用率2.7%引き上げに向けた準備のポイント

障害者雇用の助成金制度とは

障害者雇用の助成金制度の概要

障害者雇用の助成金制度とは、障害のある方を雇用する事業主に対して、雇用に伴う負担を軽減し、雇用機会の創出と職場定着を支援する目的で国が支給する給付金制度です。

助成金は大きく以下の3つのカテゴリに分類されます。

カテゴリ主な助成金主な目的
雇入れ・試用雇用 特定求職者雇用開発助成金、トライアル雇用助成金 採用時の人件費負担を軽減
施設整備・雇用管理 障がい者作業施設設置等助成金、障がい者介助等助成金 設備投資・サポート体制構築を支援
職場定着・能力開発 職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金、キャリアアップ助成金 長期雇用と正社員化を促進

助成金の財源の多くは、法定雇用率を達成できなかった企業から徴収される障害者雇用納付金(常用労働者100人超の企業が対象、不足1人あたり月5万円)です。つまり、障害者雇用に取り組まない企業から集めた財源を、助成金や調整金として、積極的に取り組む企業に還元する仕組みになっています。

助成金は補助金とは異なり、受給要件を満たせば原則として支給されるため、計画的に活用することで企業の人件費負担を大きく軽減できます。

助成金制度の目的と対象者

助成金制度には、企業の負担軽減と障害者の雇用促進という2つの目的があります。

助成金制度の目的

  • 障害のある方の雇用機会を拡大し、職業的自立を支援する
  • 企業の障がい者雇用に伴う初期投資・人件費負担を軽減する
  • 法定雇用率の達成を促し、共生社会の実現を後押しする
  • 雇用後の職場定着を支援し、早期離職を防ぐ

助成金の主な対象者

助成金を申請できる事業主の基本要件は以下の通りです。

項目要件
事業形態 法人・個人事業主のいずれも対象(助成金の種類により異なる)
雇用保険 雇用保険適用事業所であること
雇用方法 ハローワーク等の紹介による雇用が原則(一部例外あり)
雇用期間 継続して雇用することが見込まれること
過去の不正受給 過去3年以内に不正受給による不支給がないこと

雇用される側の対象者は、身体障害者・知的障害者・精神障害者・発達障害者・難病患者・高次脳機能障害のある方など、助成金ごとに対象範囲が定められています。障害者手帳を保有していない方でも、医師の診断書等で対象となるケースがあります。

なお、助成金の種類によっては中小企業に対する割増支給(支給額が大企業の約2倍)が設定されており、中小企業ほど手厚い支援を受けられる仕組みになっています。

2026年7月の法定雇用率2.7%引き上げで企業に求められること

2026年7月から、民間企業の法定雇用率が現行の2.5%から2.7%に引き上げられます。これは2024年4月の引き上げに続く段階的な引き上げで、企業にはより多くの障害者雇用が求められることになります。

法定雇用率の段階的引き上げスケジュール

時期民間企業の法定雇用率対象事業主の規模
2024年4月〜 2.5% 常用労働者40.0人以上
2026年7月〜 2.7% 常用労働者37.5人以上

引き上げに伴い、企業に求められる対応は以下の通りです。

  • 新規雇用の必要性:従業員規模が変わらなくても、追加で障がい者雇用が必要になるケースが多い
  • 対象事業主の拡大:従業員37.5人以上の企業が新たに法定雇用義務の対象に
  • 未達成時の納付金負担:不足1人あたり月5万円(年間60万円)の納付金が発生
  • 障害者雇用状況報告の対象拡大:新たに対象となる企業はハローワークへの報告義務が発生

法定雇用率が未達成の場合、行政指導や企業名の公表対象の対象となることもあるため、計画的な雇用準備が不可欠です。

特に重要なのは、法定雇用率引き上げまでの猶予期間が短い点です。雇用計画の策定、業務の割り当て、職場環境の整備、求人活動には数ヶ月から半年以上かかるため、2026年早期からの準備が求められます。

助成金を活用すれば、この準備期間に発生する人件費・設備投資費用を大きく軽減できます。次の章では、企業が活用できる助成金の全種類を一覧で解説します。

障害者雇用で活用できる助成金の種類と一覧

「自社ではどの助成金が使えるのか、まずは全体像を把握したい」と考える方も多いのではないでしょうか。

障害者雇用で活用できる助成金は、雇用のフェーズと目的によって大きく3つのカテゴリに分類されます。それぞれのカテゴリで活用できる主な助成金と受給額の目安を一覧で確認します。

障害者雇用助成金の全体一覧

カテゴリ助成金名一人当たりの受給額(中小企業)申請窓口
雇入れ・試用雇用 特定求職者雇用開発助成金
(特定就職困難者コース)
最大120万円(2年間) ハローワーク
雇入れ・試用雇用 特定求職者雇用開発助成金
(発達障がい者・難治性疾患患者雇用開発コース)
最大120万円(2年間) ハローワーク
雇入れ・試用雇用 トライアル雇用助成金
(障がい者トライアルコース)
最大月額8万円×3〜6ヶ月 ハローワーク
雇入れ・試用雇用 トライアル雇用助成金
(障害者短時間トライアルコース)
最大月額4万円×3〜12ヶ月 ハローワーク
施設整備・雇用管理 障害者作業施設設置等助成金 設置費用の2/3(上限あり) JEED
施設整備・雇用管理 障害者介助等助成金 措置内容により異なる JEED
職場定着・能力開発 職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金 日額1.6万円〜1.8万円 JEED
職場定着・能力開発 キャリアアップ助成金
(障害者正社員化コース)
一人当たり最大120万円 労働局

※受給額は中小企業の場合の目安。大企業は約半額となるケースが多い
※JEED=高齢・障害・求職者雇用支援機構

自社の状況に応じて、活用すべきカテゴリの判断基準は以下の通りです。

  • これから障害者を採用する企業:雇入れ・試用雇用カテゴリを最優先で検討
  • 既に障害者を雇用しており職場環境を整備したい企業:施設整備・雇用管理カテゴリを活用
  • 雇用済みの障害者の長期定着・正社員化を目指す企業:職場定着・能力開発カテゴリを活用

複数の助成金を組み合わせて活用することも可能です。たとえば、トライアル雇用で採用した障害者を本採用に切り替える際にキャリアアップ助成金を活用するといった連続的な活用パターンが、最大限の支援を受ける代表的な流れです。

なお、助成金の申請窓口は助成金の種類によってハローワーク・労働局・JEEDの3つに分かれます。事前にどの窓口に相談すべきかを把握しておくことで、申請手続きがスムーズに進みます。

次の章からは、各カテゴリの助成金について、受給額・対象者・条件を詳しく解説します。

障害のある方を雇用した場合の助成金

「障害者を新たに雇用したいが、どの助成金が使えるのか?」という疑問を持つ企業は多いはずです。

障害のある方を新たに雇用する際に活用できる主な助成金は、特定求職者雇用開発助成金とトライアル雇用助成金の2種類です。それぞれ複数のコースが用意されており、雇用する方の障害種別や雇用形態に応じて使い分けます。

ここでは、各コースの対象者・受給額・条件を詳しく解説します。

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

特定求職者雇用開発助成金の特定就職困難者コースは、就職が特に困難とされる障害者を継続して雇用する事業主に支給される助成金です。障がい者雇用助成金の中でも最も活用される代表的な制度です。

特定就職困難者コースの概要

項目内容
対象者 身体障害者・知的障害者・精神障害者(重度を除く)
受給額(中小企業) 一人当たり総額120万円(2年間)
受給額(大企業) 一人当たり総額50万円(1年間)
重度障がい者の場合 中小企業:総額240万円(3年間)、大企業:総額100万円(1年6ヶ月)
支給期間 半年ごとに分割支給
申請窓口 ハローワーク

主な受給要件

  • ハローワーク等の紹介により雇用すること
  • 雇用保険の一般被保険者として継続雇用が見込まれること
  • 週所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇入れ日から起算して6ヶ月以上継続雇用していること

支給対象外となるケース

  • 雇入れ日前後3ヶ月間に解雇等を行った事業主
  • 雇用保険被保険者期間が1ヶ月未満で離職した場合
  • 過去3年以内に不正受給により不支給決定を受けた事業主

中小企業の場合、重度障害者を一人雇用するだけで総額240万円を受給できる可能性があり、雇用初期の人件費負担を大きく軽減できる制度です。

特定求職者雇用開発助成金(発達障がい者・難治性疾患患者雇用開発コース)

発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コースは、発達障害者または難治性疾患のある方を雇用する事業主向けの助成金です。障害者手帳を保有していなくても対象となるケースがある点が特徴です。

発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コースの概要

項目内容
対象者 発達障害者または難治性疾患患者(医師の診断書で判定)
受給額(中小企業) 一人当たり総額120万円(2年間)
受給額(大企業) 一人当たり総額50万円(1年間)
支給期間 半年ごとに分割支給
申請窓口 ハローワーク

特定就職困難者コースとの違い

  • 対象者の範囲:障害者手帳を保有していない発達障害者・難病患者も対象
  • 書類要件:医師の診断書または専門機関の意見書が必要
  • 雇用後の調査:厚生労働省の雇用管理に関する調査への協力が必要

近年、発達障害や難病を抱える方の就労ニーズが高まる中で、企業側の受け入れ体制づくりを後押しする制度として注目されています。

トライアル雇用助成金(障がい者トライアルコース)

トライアル雇用助成金の障害者トライアルコースは、障害者を試用期間として雇用する事業主に対して支給される助成金です。本採用前にお互いの適性を見極められるため、ミスマッチによる早期離職を防げる制度です。

障害者トライアルコースの概要

項目内容
対象者 障害者手帳を持つ方、発達障害者、難治性疾患患者など
受給額 月額最大8万円(精神障がい者は月額最大8万円×3ヶ月、その後月額4万円×3ヶ月)
支給期間 原則3ヶ月(精神障害者は最大6ヶ月)
雇用形態 試行的な有期雇用契約
申請窓口 ハローワーク

主な受給要件

  • ハローワーク等の紹介によりトライアル雇用すること
  • 週所定労働時間が20時間以上であること
  • トライアル雇用期間中の継続雇用が見込まれること
  • 過去6ヶ月以内に対象労働者を雇用していないこと

トライアル雇用で適性を確認後、本採用に切り替える際は特定求職者雇用開発助成金との連続活用が可能です。最大限の支援を受けるための代表的な活用パターンです。

トライアル雇用助成金(障がい者短時間トライアルコース)

障害者短時間トライアルコースは、精神障害者・発達障害者を週20時間未満の短時間勤務から段階的に雇用する事業主向けの助成金です。長時間勤務が難しい方の就労機会を広げる制度として活用されています。

障害者短時間トライアルコースの概要

項目内容
対象者 精神障害者・発達障害者
受給額 月額最大4万円
支給期間 3〜12ヶ月
雇用形態 週10〜20時間の短時間有期雇用
申請窓口 ハローワーク

通常のトライアルコースとの違い

項目障害者トライアルコース障害者短時間トライアルコース
対象者 障害者全般 精神障害者・発達障害者のみ
週所定労働時間 20時間以上 10〜20時間
受給額 月額最大8万円 月額最大4万円
支給期間 3〜6ヶ月 3〜12ヶ月

主な受給要件

  • ハローワーク等の紹介により雇用すること
  • 週所定労働時間を当初10時間以上20時間未満で雇用すること
  • トライアル期間中に週所定労働時間を20時間以上に引き上げることを目指すこと

短時間からスタートして徐々に労働時間を延ばしていく雇用モデルは、特に精神障害や発達障害のある方の職場定着率を高める効果があります。本人の負担を抑えながら職場環境に慣れてもらうための有効な選択肢です。

施設の整備や雇用管理の措置を行った場合の助成金

「障害者が働きやすい職場をつくるための設備投資にも助成金は使えるのか?」という疑問を持つ企業も多いはずです。

障害者を雇用する際の施設整備・設備投資・職場環境の改善に対しては、JEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)が窓口となる助成金が用意されています。雇入れ系の助成金とは別枠で受給できるため、組み合わせて活用すれば人件費だけでなく初期投資の負担も大きく軽減できます。

障害者作業施設設置等助成金

障害者作業施設設置等助成金は、障害者の障害特性に応じた作業施設や設備を設置・整備する事業主に対して、費用の一部を助成する制度です。バリアフリー化や特殊機器の導入など、設備投資の負担を軽減できます。

障害者作業施設設置等助成金の概要

項目内容
助成対象 障害者の作業に必要な施設・設備の設置・整備
受給額 設置・整備費用の2/3
上限額(第1種) 一人当たり450万円
上限額(第2種) 一人当たり150万円
申請窓口 JEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)

助成対象となる設備の具体例

  • スロープ・手すり・点字ブロックなどのバリアフリー設備
  • 視覚障害者向けの音声読み上げソフトや点字ディスプレイ
  • 聴覚障害者向けの光や振動による緊急通報システム
  • 車椅子利用者に対応した作業台やトイレの改修
  • 障害特性に応じた特殊な作業用機器・治具

第1種と第2種の違い

  • 第1種作業施設設置等助成金:作業施設や福祉施設を新設・購入・賃借する場合
  • 第2種作業施設設置等助成金:既存施設の一部改造や設備の購入を行う場合

設備投資の規模に応じて、適切な区分を選んで申請する必要があります。設置後の継続使用が要件となるため、雇用計画と一体で検討することが重要です。

障害者介助等助成金

障がい者介助等助成金は、障害者の雇用に伴って必要となる介助者・支援員の配置や、職場復帰のための措置を講じた事業主に支給される助成金です。重度障害者や精神障害者の雇用において特に活用される制度です。

障害者介助等助成金の主な種類と受給額

措置内容受給額の目安支給期間
職場介助者の配置 月額15万円(委嘱の場合は1回1万円) 最大10年間
手話通訳・要約筆記担当者の委嘱 1回6,000円 最大10年間
職場支援員の配置 月額3万円(中小企業は4万円) 最大2年間
職場復帰支援助成金 月額4.5万円(中小企業は6万円) 最大1年間

受給対象となるケースの例

  • 重度視覚障害者の業務をサポートする職場介助者を雇用した場合
  • 聴覚障害者のためのコミュニケーション支援者を配置した場合
  • 精神障害者・発達障がい者の職場適応をサポートする支援員を配置した場合
  • 病気や事故により休職した障害者の職場復帰のため、リハビリ勤務を実施した場合

職場介助者の配置助成金は、最大10年間にわたって継続支給される長期サポート制度です。重度障害者の長期雇用を実現するための重要な財源として活用できます。

職場定着のための措置を行った場合の助成金

「障害者を雇用したものの、定着せずに早期離職してしまう」という悩みは多くの企業が抱える課題です。

雇用後の職場定着・正社員化を支援する助成金として、職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金とキャリアアップ助成金の2つが特に重要です。これらを活用することで、長期的な雇用関係を築きながら人件費の継続的な軽減が可能になります。

職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金

職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金は、障害者の職場適応をサポートする専門人材を配置・委嘱する事業主に支給される助成金です。雇用初期の不安や課題を専門家がサポートすることで、定着率を大きく高められます。

ジョブコーチ助成金の2つのタイプ

項目訪問型ジョブコーチ企業在籍型ジョブコーチ
ジョブコーチの所属 外部の支援機関 自社の従業員
受給額(支援1日4時間以上) 日額1.8万円 月額制
受給額(支援1日4時間未満) 日額9,000円 月額制
支援期間 最大8ヶ月 最大2年8か月
申請窓口 JEED JEED

ジョブコーチが担う主な役割

  • 職場でのコミュニケーション方法のサポート
  • 業務手順の理解と作業効率の向上支援
  • 障害特性に応じた作業環境の調整
  • 上司・同僚と障がい者の橋渡し
  • 職場定着のための継続的なフォローアップ

ジョブコーチ活用のメリット

  • 雇用初期のミスマッチによる早期離職を防止できる
  • 障害特性への理解が浅い職場でも円滑な受け入れが可能
  • 助成金で外部専門家を低コストで活用できる
  • 自社内に障がい者雇用のノウハウが蓄積される

特に精神障害者・発達障害者の雇用ではジョブコーチの存在が定着率を大きく左右します。雇用初期からの活用を強くおすすめする制度です。

キャリアアップ助成金(障がい者正社員化コース)

キャリアアップ助成金の障害者正社員化コースは、有期雇用や短時間勤務で雇用していた障害者を正社員に転換した事業主に支給される助成金です。長期雇用を促進するための強力な支援制度として位置付けられています。

障害者正社員化コースの概要

措置内容受給額(中小企業)受給額(大企業)支給期間
有期雇用→正規雇用 一人当たり120万円 一人当たり90万円 1年間(分割支給)
有期雇用→無期雇用 一人当たり60万円 一人当たり45万円 1年間(分割支給)
無期雇用→正規雇用 一人当たり60万円 一人当たり45万円 1年間(分割支給)

主な受給要件

  • キャリアアップ計画書を労働局に事前提出していること
  • 6ヶ月以上の有期雇用または無期雇用期間を経て転換すること
  • 転換後の賃金が転換前より3%以上増額されていること
  • 転換後6ヶ月以上継続雇用していること

重度身体障害者・重度知的障害者・精神障害者を正社員化する場合、中小企業で一人当たり最大120万円の支給を受けられます。

他制度とも併用すれば、一人の障害者雇用の助成金を段階的に受給できる可能性があります。長期的な視点で計画的に活用することで、人件費負担を最大限に軽減できます。

障害者雇用助成金の申請方法と申請期限

「助成金の申請って具体的にどんな流れで進むの?」「いつまでに何をすればいいの?」という疑問は、初めて助成金を活用する企業の多くが抱えるものです。

障害者雇用助成金の申請は、雇用前の計画段階から雇用後の支給申請まで、おおむね5つのステップで進みます。各ステップで必要な書類・提出先・タイミングを正しく把握しておくことが、確実に受給するための最大のポイントです。

ここでは、申請の流れを5ステップで詳しく解説します。

STEP1 活用できる助成金を特定する

申請プロセスで最初に行うべきは、自社が活用できる助成金の特定です。助成金は10種類以上あり、それぞれ対象者・受給要件が異なるため、ここで適切な選択をしないと後の手続きが無駄になります。

助成金特定のための確認項目

  • 雇用予定の障害者の障害種別(身体・知的・精神・発達・難病)
  • 雇用予定の労働時間(週10時間/20時間/30時間以上のいずれか)
  • 雇用形態(正社員・契約社員・パート・トライアル雇用)
  • 自社の事業規模(中小企業 or 大企業)
  • 設備投資・職場環境整備の予定の有無

複数の助成金を組み合わせるケース

一人の障害者雇用に対して複数の助成金を組み合わせることで、最大限の支援を受けられます。たとえば、トライアル雇用→本採用→正社員化の流れで、トライアル雇用助成金、特定求職者雇用開発助成金、キャリアアップ助成金を順次活用するパターンが代表的です。

判断に迷う場合は、ハローワークや専門の支援機関に相談することで、自社に最適な組み合わせを提案してもらえます。

STEP2 申請窓口に相談する(ハローワーク/労働局/JEED)

活用する助成金が決まったら、申請窓口で事前相談を行います。助成金の種類によって相談先が異なるため、間違えないよう注意が必要です。

助成金別の申請窓口

助成金の種類申請窓口
特定求職者雇用開発助成金 ハローワーク
トライアル雇用助成金(両コース) ハローワーク
障害者作業施設設置等助成金 JEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)
障がい者介助等助成金 JEED
職場適応援助者(ジョブコーチ)助成金 JEED
キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース) 都道府県労働局

事前相談で確認すべき項目

  • 自社が受給要件を満たしているか
  • 必要書類と記載方法
  • 申請のタイミングと締切
  • 不備があった場合のリカバリー方法
  • 過去の不支給事例と対策

事前相談を丁寧に行うことで、書類不備による不支給を防げます。特に初めての申請では必ず窓口での相談を経てからの手続きがおすすめです。

STEP3 計画書・認定申請書を提出する

雇用や設備整備を実施する前に、計画書や認定申請書を提出する必要があります。実施後の申請では受給できないケースが多いため、このステップは最重要工程です。

主な事前提出書類

助成金事前提出書類提出タイミング
トライアル雇用助成金 トライアル雇用実施計画書 雇入れ後2週間以内
キャリアアップ助成金 キャリアアップ計画書 正社員化の前日まで
障害者作業施設設置等助成金 認定申請書 設置・整備工事の着工前
障害者介助等助成金 認定申請書 介助者配置等の措置開始前
ジョブコーチ助成金 支援計画書 支援開始前

よくある申請ミス

  • 工事着工後に認定申請書を提出してしまい、受給できなくなった
  • キャリアアップ計画書を正社員化日の翌日に提出し、不支給となった
  • 雇入れ前にトライアル雇用実施計画書を提出する必要があると誤解した

特定求職者雇用開発助成金は事前計画書の提出が不要ですが、それ以外の助成金はほとんどが事前提出を求められます。スケジュール管理を徹底しましょう。

STEP4 雇用・措置の実施と記録保管

計画書の提出が完了したら、実際に雇用や措置を実施し、その記録を保管します。後の支給申請時に提出する根拠資料となるため、漏れなく記録を残すことが重要です。

雇用・措置中に保管すべき書類

  • 雇用契約書(賃金・労働時間・雇用期間が明記されたもの)
  • 出勤簿・タイムカード
  • 賃金台帳・給与明細
  • 労働者名簿
  • 業務日報・作業記録
  • ジョブコーチによる支援記録(該当する場合)
  • 設備設置・改修の領収書および施工写真(該当する場合)

記録保管のポイント

  • 雇用開始から最低5年間は保管する
  • デジタルデータと紙の両方で保管する
  • 改ざんが疑われる修正は厳禁
  • 労働基準法で定められた保管期間を遵守する

特にジョブコーチや介助者の支援記録は日々の活動を詳細に残すことが求められます。「どの障がい者に対して、いつ、どのような支援を行ったか」を時系列で記録しておきましょう。

STEP5 支給申請書の提出と受給

雇用・措置の実施期間が完了したら、支給申請書を提出して助成金を受給します。申請期限を過ぎると受給できなくなるため、スケジュール管理が極めて重要です。

助成金別の支給申請期限

助成金支給申請のタイミング申請期限
特定求職者雇用開発助成金 半年ごと 各支給対象期間経過後2ヶ月以内
トライアル雇用助成金 トライアル雇用終了後 雇用終了日の翌日から2ヶ月以内
キャリアアップ助成金 正社員化後6ヶ月経過時 6ヶ月経過日の翌日から2ヶ月以内
障害者作業施設設置等助成金 設置完了後 完了日の翌日から2ヶ月以内
障害者介助等助成金 半年ごと 各支給対象期間経過後2ヶ月以内
ジョブコーチ助成金 支援終了後 終了日の翌日から2ヶ月以内

支給申請時に必要な主な書類

  • 支給申請書
  • 雇用契約書の写し
  • 賃金台帳・出勤簿の写し
  • 労働者名簿の写し
  • 計画書・認定申請書の控え
  • 障がい者手帳の写し(該当する場合)
  • 領収書・施工写真(設備系助成金の場合)

支給申請の重要な注意点

支給申請は多くの助成金で2ヶ月以内という厳しい期限が設けられています。期限を1日でも過ぎると不支給となるため、社内でスケジュール管理表を作成し、リマインダーを設定しておくことを強くおすすめします。

助成金の支給時期

支給申請書の提出後、審査を経て助成金が支給されます。

  • 審査期間:申請からおおむね2〜4ヶ月
  • 支給形態:銀行口座への振込
  • 支給回数:助成金により一括または半年ごとの分割支給

助成金は後払いが原則のため、雇用開始から実際の入金までには半年〜1年以上の時間差があります。資金繰りには余裕をもって計画しましょう。

なお、令和7年4月から多くの助成金で電子申請が可能になり、申請手続きの負担が軽減されています。電子申請を活用すれば、書類郵送の手間や移動時間を削減でき、申請期限の余裕も確保しやすくなります。

障害者雇用助成金の申請で失敗しないための注意点

「申請したのに不支給になった」「途中で要件を満たせなくなった」というケースは、助成金活用の現場で実際に発生しています。

障がい者雇用助成金の申請で失敗を避けるためには、事前に押さえるべき注意点を理解し、計画的に進めることが不可欠です。ここでは、現場でよく起こる4つの失敗パターンと、その回避方法を解説します。

助成金をいつまでいくら受け取れるか事前に確認する

助成金活用で最初に失敗しやすいのが、支給期間と支給額のシミュレーション不足です。「思ったより金額が少なかった」「支給期間が短かった」という状況に陥らないよう、事前に正確な見積もりを行いましょう。

事前確認すべき4つのポイント

確認項目チェック内容
支給総額 中小企業/大企業の区分、障害種別、雇用形態による支給額の違い
支給期間 1年間か2年間か、半年ごとの分割支給かの確認
支給スケジュール 申請から実際の入金までの期間(2〜4ヶ月)
受給要件の継続 期間中の雇用継続・労働時間維持などの条件

シミュレーションを誤りやすい3つのケース

  • 大企業区分なのに中小企業区分の支給額で見積もっていた :中小企業の定義は資本金または常用労働者数で判定。製造業は資本金3億円以下または従業員300人以下が中小企業
  • 重度障がい者の上乗せ支給を見落としていた :重度身体障害者・重度知的障害者・精神障害者は支給額・支給期間ともに優遇される
  • 複数助成金の併給調整を考慮していなかった :同一の労働者に対して、同一の趣旨の助成金を重複して受給できない

ハローワークやJEEDの担当者に事前に詳細なシミュレーション表を作成してもらうことで、これらの誤りを防げます。

実雇用率のカウント方法を正しく理解する

法定雇用率の達成を判断するための実雇用率の計算は、労働時間によってカウント方法が異なるため、正しく理解しないと未達成と判定されてしまうリスクがあります。

労働時間別の雇用率カウント方法

週所定労働時間カウント数(身体・知的障がい者)カウント数(精神障がい者)カウント数(重度障がい者)
30時間以上 1人 1人 2人
20時間以上30時間未満 0.5人 1人(特例措置) 1人
10時間以上20時間未満 カウント対象外 0.5人(2024年4月〜) 0.5人(2024年4月〜)

雇用率カウントで間違えやすいポイント

  • 重度障がい者は「ダブルカウント」(短時間勤務でも1人分としてカウント)される
  • 精神障がい者の短時間勤務は2018年から0.5人ではなく1人としてカウントする特例措置がある
  • 2024年4月から週10〜20時間未満の精神障がい者・重度障がい者も0.5人としてカウントできるようになった

実雇用率の計算式

実雇用率 = 障がい者の雇用人数(カウント反映後) ÷ 常用労働者数(短時間労働者は0.5人) × 100

実雇用率が法定雇用率(2026年7月以降は2.7%)を下回る場合、納付金徴収や企業名公表のリスクがあります。雇用率の計算は社労士やJEEDに確認しながら進めることをおすすめします。

法改正・廃止・移管された制度に注意

障害者雇用助成金は、法改正により廃止・統廃合・新設が頻繁に行われる制度です。古い情報のまま申請を進めると、すでに廃止された助成金を申請してしまうケースが発生します。

過去に廃止・統廃合された主な助成金

制度名状態時期
特定求職者雇用開発助成金(障害者初回雇用コース) 廃止 令和3年3月31日
障がい者雇用安定助成金(障害者職場定着支援コース) キャリアアップ助成金等に統合 令和3年4月
人材開発支援助成金(障害者職業能力開発コース) JEEDに移管 令和6年4月

最新情報を確認するための信頼できる情報源

特に2026年7月の法定雇用率引き上げに伴い、助成金制度の見直しや新設が行われる可能性があります。申請前には必ず最新情報を確認しましょう。

助成金目当ての雇用が招くリスク

「助成金がもらえるなら障がい者雇用は儲かる」という発想で雇用を進めることは、短期的には支給を受けられても、中長期的には大きなリスクを招きます。

助成金目当て雇用が招く5つのリスク

リスク具体的な影響
早期離職による定着率低下 受け入れ準備不足で6ヶ月以内に離職するケース多発
助成金返還請求 受給要件を満たさなくなった場合は支給済み助成金の返還義務
不正受給による公表 厚生労働省が事業主名・違反内容を公表する制度あり
採用コストの累積 早期離職→再採用を繰り返すと採用コストが膨らむ
既存従業員の士気低下 受け入れ体制不備により現場負担が増加

現場でよく見られる失敗パターン

  • 業務の割り当てが不十分で、雇用された障害者に任せる仕事がない
  • 受け入れ部署の理解不足で、いじめや孤立が発生する
  • 配慮が必要な障害特性への対応マニュアルが整備されていない
  • 現場の管理職に障害者雇用の知識がなく、適切なマネジメントができない

助成金活用を成功させる3つのポイント

  1. 業務の割り当てを丁寧に行う:雇用前に「何をやってもらうか」を明確化
  2. 受け入れ部署への研修を実施する:障害特性への理解と配慮の方法を共有
  3. 定期的なフォローアップ体制をつくる:1on1や面談で課題を早期発見

助成金は「雇用のスタートを支援する制度」であり、長期的な定着には別の取り組みが必要です。雇用後の定着支援にも目を向けることで、助成金の価値を最大限に引き出せます。

障害者雇用支援サービスのエスプールプラス

「助成金をうまく活用して進めたい。でも、そもそも障害者を採用できない、業務の割り当てができない、定着しない...」

このような悩みを抱える企業のために、採用・就労・定着の各段階で企業に伴走する支援サービスを提供しているのがエスプールプラスです。

エスプールプラスは、全国60か所以上の企業向け貸し農園「わーくはぴねす農園」を運営し、障害者雇用に取り組みたい企業を多角的に支援しています。

エスプールプラスの主な実績

項目数値
導入企業数 730社以上
雇用創出実績 5,000名以上
障害者の定着率 92%

わーくはぴねす農園の特徴

  • 農業という専門性のある就労環境で、障がい特性に応じた業務を障がい者が担える場を企業とともに整備
  • 障害特性に配慮した業務設計と作業環境
  • 専門スタッフによる日々のサポートで職場適応を支援
  • 法定雇用率のカウントに反映される雇用形態
  • 企業は専門スタッフのサポートを受けながら、障がい者が活躍できる雇用体制を着実に構築

農業就労という安定した環境で定着率92%を実現しています。助成金の活用と組み合わせることで、障がい者が長く働き続けられる雇用体制を計画的に構築できます。

障害者雇用の助成金に関するよくある質問

Q. 個人事業主でも助成金は受給できますか?

A.はい、個人事業主でも助成金の対象となります

障害者雇用助成金の多くは、法人・個人事業主の事業形態を問わず申請できます。ただし、以下の要件を満たす必要があります。

個人事業主の助成金申請要件

  • 雇用保険適用事業所であること
  • 雇用する障害者を雇用保険の被保険者として届け出ていること
  • 雇用契約を文書で交わしていること
  • 賃金台帳・出勤簿などの労務管理書類を整備していること

家族経営の事業所でも、適切な雇用契約と労務管理体制があれば申請可能です。事前にハローワークや社会保険労務士に確認することをおすすめします。

Q. アルバイトでも助成金制度の対象になりますか?

A.アルバイト・パートタイマーも、一定の労働時間を満たせば対象になります

主な助成金における労働時間の要件は以下の通りです。

助成金必要な週所定労働時間
特定求職者雇用開発助成金 20時間以上
トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース) 20時間以上
トライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース) 10時間以上20時間未満
キャリアアップ助成金 雇用形態の転換が要件

短時間勤務の障害者を雇用するメリット

  • 障害特性に応じて無理のない働き方を提供できる
  • 段階的に労働時間を延ばしていく雇用モデルが可能
  • 精神障害者・発達障害者の場合は実雇用率に1人または0.5人としてカウント
  • 短時間トライアルコースでは月額最大4万円×12ヶ月の支給を受けられる

アルバイト雇用でも適切な労働条件と雇用契約があれば、助成金の活用は十分可能です。

Q. ハローワークを経由しない雇用でも助成金は出ますか?

A.多くの助成金はハローワーク経由が原則ですが、一部例外があります

ハローワーク経由が必須となる助成金と、それ以外の窓口で対応可能な助成金は以下の通りです。

助成金ハローワーク経由備考
特定求職者雇用開発助成金 必須 民間紹介事業者(有料職業紹介事業者)経由も一部可
トライアル雇用助成金 必須 ハローワーク・地方運輸局・有料職業紹介事業者の紹介
障がい者作業施設設置等助成金 不要 JEEDで対応
障害者介助等助成金 不要 JEEDで対応
キャリアアップ助成金 不要 既存の有期雇用者の正社員化が要件

雇入れ系の助成金を活用する場合は、応募者を直接受け入れる前にハローワークまたは認定された紹介事業者を経由する手続きが必要です。応募から採用までの流れを事前に確認しておきましょう。

Q. 助成金と補助金の違いは何ですか?

A.助成金と補助金の最大の違いは、受給のしやすさと財源にあります

項目助成金補助金
主な所管 厚生労働省 経済産業省・地方自治体
受給のしやすさ 要件を満たせば原則受給可 採択審査があり競争率が高い
財源 雇用保険料・障害者雇用納付金 税金
募集期間 通年または長期間 短期間で締切あり
主な目的 雇用の維持・促進 事業活動の支援

障害者雇用において

  • 国の助成金:特定求職者雇用開発助成金、トライアル雇用助成金など本記事で紹介した制度
  • 地方自治体の補助金:東京都障害者安定雇用奨励金、神奈川県精神障害者職場指導員設置補助金など

両者を組み合わせて活用することで、より手厚い支援を受けられます。

Q. 自治体独自の助成金・補助金はありますか?

A.多くの都道府県・市区町村で、独自の助成金・補助金制度を設けています

自治体独自制度の主な例は以下の通りです。

自治体制度名概要
東京都 障害者安定雇用奨励金 1人あたり最大180万円
神奈川県 精神障害者職場指導員設置補助金 月額3万円
愛知県 障害者雇用促進助成金 設備整備費の一部補助

自治体独自制度の調べ方

  • 都道府県・市区町村の公式サイトで「障害者雇用 助成金」「障害者雇用 補助金」と検索
  • 都道府県労働局の窓口で相談する
  • 商工会議所・産業振興センターで地域の支援制度を確認する

自治体独自制度は国の助成金と併用できる場合が多く、組み合わせ活用で支給額を大きく増やせます。地域の制度を見落とさないよう、必ず確認しましょう。

Q. 助成金の相談窓口はどこですか?

A.助成金の種類によって、相談窓口は3つに分かれます

相談内容相談窓口
雇入れ系の助成金全般 最寄りのハローワーク
設備整備・職場定着系の助成金 JEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)の都道府県支部
キャリアアップ助成金 都道府県労働局
自治体独自の補助金 都道府県・市区町村の障害者雇用担当部署
総合的な相談 社会保険労務士・障害者雇用支援サービス会社

相談前に準備しておくとスムーズな情報

  • 自社の事業規模(常用労働者数・資本金)
  • 雇用予定の障害者の障害種別と人数
  • 希望する雇用形態(正社員・契約・トライアル等)
  • 設備投資・職場環境整備の予定
  • 既に雇用している障害者の状況

複数の助成金を組み合わせて活用する場合、社会保険労務士などの専門サービスに一括相談することで、申請漏れや書類不備を防げます。

まとめ|障害者雇用の助成金を正しく活用して人件費負担を軽減しよう

障害者雇用の助成金は、正しく活用すれば一人当たり最大数百万円の支給を受けられる、企業の人件費負担を大きく軽減する制度です。本記事の要点を以下にまとめます。

本記事の重要ポイント

  • 障害者雇用助成金は「雇入れ・施設整備・職場定着」の3カテゴリで10種類以上が用意されている
  • 中小企業は大企業の約2倍の支給額を受けられる優遇措置がある
  • 重度障害者を雇用した場合は最大240万円(2年間)の支給を受けられる
  • 申請は5ステップの手順で進み、事前計画書の提出が最重要
  • 2026年7月から法定雇用率が2.7%に引き上げられ、企業はより多くの障害者雇用が必要になる

助成金活用を成功させるための3つの行動

行動内容
1.早期の情報収集 厚生労働省・JEED・ハローワークの最新情報を確認
2.専門家への相談 社会保険労務士など専門サービスに早期相談
3.定着支援との一体運用 助成金活用と職場定着サポートを組み合わせて持続可能な雇用を実現

2026年7月の法定雇用率引き上げまで、準備期間は限られています。助成金は「雇用のスタート」を支援する制度であり、長期的な定着には別の取り組みが必要です。雇用後の定着支援にも目を向けることで、助成金の価値を最大限に引き出せます。

写真:立部 弘幸(たてべ ひろゆき)
記事監修|立部 弘幸(たてべ ひろゆき)
HRトータルサポート社労士事務所
代表者 特定社会保険労務士
居酒屋チェーン店での人事部勤務と社労士事務所2か所の勤務を経て、2023年5月に個人事務所を開業。20年近い社労士経験の中で、関与企業100社、300件を超える労使間トラブルの解決支援を行う。その経験から、職場トラブルの解決支援と予防策の実施を得意としている。

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